都立中高一貫校・公立中高一貫校の基礎知識
合格の可能性について
首都圏の公立中高一貫校の倍率は、九段の区分A(千代田区内在住者)を除くと、2024年度は初めて3点台の平均3.82倍となりました。
男子で一番の高倍率は『両国高校附属中の4.39倍』女子は『三鷹中等教育学校の5.05倍』でした。
10年前は10~12倍と難関大学入試レベルでしたので隔世の感がございますがハイレベルな受検は変わりません。
今年度より区立九段中は男女枠撤廃になりました。次年度より都立中も男女枠撤廃になります。
そうすると、この年代では成長がはやい女子がでどうしても有利になるのではと思いますが。。。果たして。。。
A区分(千代田区在住者)募集人員80名 受検者159名 受検倍率1.99倍
B区分(千代田区外在住)募集人員80名 受検者389名 受検倍率4.86倍
※男女枠撤廃に伴う男女別合格者数は知りたい点だが現状不明。
私立中学受験と違い公立中同士の併願が出来ないルールでチャンスは一度と言う厳しい現実もあります。
ここで重要な捉え方は、それだけ多くの不合格者が出ているという事実。
以上より、一生懸命努力してきた受検生のほとんどが不合格になる現実を受け止め、そうなった時、お子様にどう向き合うか腹を決めておくことも、保護者の方々にとっては大変重要な受検準備の一つです。
反面、中高一貫学習で身についた表現、発想、想像、読解、記述作文力は本人の中に確実に蓄えられます。
この入試で失敗しても高校、大学入試や社会人になるにつれ、一番必要な財産を手に入れられたと気づかれるはずです。
その背景として第一志望の公都立中高一貫校に不合格者で私立中高一貫校の『適性型(公立中高一貫内容)受験』合格をいただいたお子さまの追跡調査をしてますが、約5割が国立大学に進んでいる状況も(国立大学の壁と言われる小論文をクリア)先を見据えた検討材料になると思います。
それほど中味一杯の学習内容ですので、どのように親としてとらえるかだと思います。
報告書(小学校通知書)の得点比率とその重要性
区立九段中等教育学校は小4・5・6の3年間の成績を、他11校の都立中高一貫は全て小5・6の2年間が得点化されます。
ここが私立中学受験と一番異なる点で、学校の成績がとても大事です。逆に内申(あゆみ=通知書)が取れないお子様はとても不利とも言えます。
このコ―スをお持ちの塾さんで無料体験時に具体的な数値も含め一切触れない所は如何な物かなと。。詐欺に等しいので当塾は必ずお伝えします。
体験時に小学校の通知書(あゆみ)持参いただきその場で持ち点算出し、シュミレ―ションは必須だと思います。これをしない受け入れ塾は理解に苦しみます。
塾により小6からの受入れで『適性問題練成のみ』終始する他塾さんも見受けられる様ですが、よほど地頭の持ち主でないと、合格Getは限り無くゼロに近いと言い切れます。
教科書準拠レベルの『算国理社』指導が必要なのは当然であり、これが土台にないと『適性問題』の理解が出来ません。
2024年 東京都立中高一貫教育校の入学者決定方針について
内申(あゆみ)の得点比率は総合1000点中、当日点は中学により異なりますが『20%.25%.30%』を占めます。
■ 都立両国中 20%(200点/1000点)
■ 区立九段中 20%(200点/1000点)
■ 都立小石川中 25%(250点/1000点)
■ 都立桜修館中 30%(300点/1000点)
なんと桜修館中は総合点に占める比率は300点にもなる、内申の取れないお子さまは明らかに不利と言えます。
但し、生活の記録等々は得点外で、残りは適性検査Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの得点です。
得点率に違いはあれど、結果的に僅差で競う厳しい状況に変わりはなく、各教科最低でも3段階(よくできる⇒3、できる⇒2、がんばろう⇒1)で、約8割は3を取らないと合格は厳しいと言わざるを得ません。
ここにもお子さまの適性が求められます。
この事からも合格を本気で狙うなら、区立九段中志望なら小3から、それ以外の中学は小学4年生からのスタートがお勧めです。
特に区立九段中の小3から通塾をお勧めする理由は『小4生の通知書から得点化』される入試だからです。
私立中との併願はできるの?(昨年度調査比)
Ⅰ. 公立中高一貫のみ受検者3割、その他は私立中適性型入試合格で進学か?
Ⅱ. 私立中学受験を第一志望で2月3日公立中高受験者2割、但し問題傾向が異なるので不合格多く、私立偏差値オ―バー70組は合格しても進学しないお子様が多い。
特に小石川中は例年、私立中第一志望のご三家組が多い。
理由は難関受験校の算数の腕試し的要素から。以上より例年合格者の多い小石川中受検者では手続辞退者が18~30人(繰り上げ合格数)と多い背景でもある。
公立中高一貫受検の適性型学習内容で受験可能な私立中学校とは?
【適性検査型学習(公立中高一貫受検コース内容)で受検できる首都圏の私立中高一貫校の狙いとは?】何を意味するか?
一番に少子化の波だと推測します。少しでも生徒受入れの窓口を持つのは必然でもありますので。
これからは何を知っているかの教育ではなく、それを使い自分で考え形にして行く知恵を働かせる人材を一人でも多く輩出し、世界で通用するグローバルな人材育成も目指すためです。
それに関連して教育業界は何処も『探求学習』に力をいれ特に私立中高校では学習カリキュラムに組み入れた運営に力を入れております。
今後、中学、高校学校とも論理的思考力養成の変革を迫られます。
その「一番の近道が公都立中高一貫受検の学習内容」です。
具体的には教科横断的な内容が「適性問題」と申します。
受入れ側の中学校の教育理念も「リーダーを作る」コンセプトです。
作文は大学で学ぶ「小論文」レベル、又大人も唸る「人間力」が求められています。具体的には下記、
●経験や、身に着けている知識を活用する力
●事象を数理的に分析し適切な方法で調査する力
●課題解決の為に論理的思考力を使い、適切な判断をする力
●自分の考えを相手に伝える記述・表現できる力
※無料体験時に学習履歴済の教材を参照いただければ、この意味はご納得できます。
上記の時代背景と少子化も含めた生徒の囲い込み、将来の大学入試環境を見据えて各私立中高一貫校は、それに対応するためにいち早く「適性型入試」「思考力型入試」を導入しました。
私立中学受験学習内容とは大幅に異なる「公都立中高一貫受検生の学習内容」を前提の作問となっており、四谷大塚さまの4教科を未学習者でも問題はそれほどございません。
この事を意外と保護者の皆様は存知あげておりません。
※志望中学により出題傾向は異なりますので対応は不可欠です。
※環境、指導、設備面や指導人材は地元公立中学とは比較する以前の問題ほど異なると申しておきます。
【特待生制度について】
私立中学は、何処も入試得点上位者には「特待生」での入学にも対応しており、経済的な問題があるご家庭でも十分挑戦できる環境でもあります。
※【特待生の種類】
各中学で異なり、全て入学試験の成績により判定されます。
入学金、月謝、施設費等々が全額免除、半額免除、入学金だけ免除等々の種類で返却は必要ありません。
都立両国中学、白鷗中学、小石川中学、桜修館中学、区立九段中学等々を第一志望で挑戦し、併願校として下記の私立中学適性型入試も可能となります。
当塾は例年偏差値50~66レベルの私立中適性型併願入試で合格Getしてます。
入試日も公都立中高一貫中学受験日とは別日程、合格者の入学手続も第一志望の公都立中高一貫の合格発表後で対応をしておりますので、無駄な費用は発生しませんのでご安心ください。
【適性検査型入試実施 私立中学校】
2024・3月現在
共学校26、女子校21、男子3校
●東京都
1.女子校
光塩女子学園中学、共立女子中学、十文字中学、東京純心女子中学、文化女子大杉並中学、目黒星美学園中学、共立第二中学、
玉川聖学院中学、東京家政大学付属中学、富士見丘中学、駒沢女子中学、小野学園中学、千代田女学園中学、東京女子学院中学、
藤村女子中学、神田女学園中、白梅学園中学、東京家政中学、北豊島中学、文華女子中学、トキワ松女子中学
※合計21校
2.男子校
京華中学、佼成学園中学、日本学園中学
※合計3校
3.共学校
安田学園中学(先進特待)、開智日本橋中学、かえつ有明中学、郁文館中学、多摩大学聖丘中学、宝仙理数インター中学、工学院中学、
駒込学園中学、東京成徳大付属中学、郁文館中学、淑徳巣鴨中、小石川淑徳中学、共栄学園中学、立正中学、八王子学園中学、成立学園中学、
聖徳学園中学、目黒学院中学、共栄学園中学、東海大菅生中学、上野学園中学
※合計21校
●埼玉県
1.共学校
聖望学園中学、昌平中学、埼玉平成中学、浦和実業中学、
●千葉県
昭和学院中学、千葉明徳中学
公・都立中高一貫校と私立中高一貫校の比較
項目 | 公立・都立中高一貫校 | 私立中高一貫校 |
---|---|---|
学費 | 中学でも授業料はなし。 高校でも無償。※入学金・設備費はかからないがその分私立より環境維持は劣り古く感じる。 |
私立中の年間平均授業料は約48万円。
年収制限なく月謝無償(上限 48万。。それを超える場合は負担) ※入学金約15万・設備費等々は別途必要。 |
指導 | 進学実績は東大はじめ国公立大合格者増。早慶上智理科大増。但し、進路指導では指定校推薦枠あるが安易に勧めず一般入試(センター入試含む)主体指導。 | 実績やノウハウが蓄積されていおり、レベル上位校は東大はじめ国公立大合格実積も堅調であり、また中堅レベル校以上は早慶上智始めGMARCHの指定校推薦枠も多く持ち成績順で志望大学に行ける。 |
教員 | 中高が連携した形の指導経験のある教員数増加により指導スキル向上。先生は定期異動により変わる。 | 一つの学校に長い期間いて、一貫教育を実践。特徴のある教育カリキュラム構成。先生の転勤はなく継続指導可。 |
環境 | 自治体による支援があるため優遇されることも多い。
施設整備費徴収ない分、私立と比較すると設備は劣る。公立、私立の説明会に参加するとこれを一番感じる。 |
設備はどこも充実して素晴らしい、高校月謝無償化により中堅校中心に生徒増及び入試レベル上昇中であり今後も続くと見る。 |
その上で、高校受験がない時間的なゆとりをもとに、大学進学に向けた確かな学力を形成していくというメリットがあります。
また、自治体の支援により環境的に優遇される面が多いため、期待をかけて公立にあずけるという考え方もあるようです。
高難度・高倍率・高人気の公・都立中高一貫受検入試
【東京都】2024年度 応募状況
都立中高一貫校の最終応募倍率
東京都教育委員会発表の2024年度の都立中高一貫校10校の平均出願倍率は、3.82倍でした。男子で一番の高倍率は両国中の4.38倍、女子は三鷹中の5.05倍でした。校別では、桜修館中学が4.41倍がもっとも高かったのです。
10年前は約8~12倍でしたので隔世の感があります。
明利学舎からは今年度は都立両国高校附属中学、白鷗高校附属中学にクラス生それぞれが全員合格快挙でした。これで5年間で3回クラス生全員合格の快挙となります。
他塾さんの体験時にお尋ねするとこの価値がどれだけのものかお分かりになると思いますが。。。
以下の学校に関しては、詳細情報もございますので、あわせてご覧下さい。
・東京都立両国高等学校・附属中学校
・東京都立白鷗高等学校・附属中学校
・桜修館中等教育学校
・小石川中等教育学校
・千代田区立九段中等教育学校
・東京大学教育学部附属中等教育学校(※学校の公式ホームページへ飛びます)
国立東京大学教育学部附属中等教育学校 2024年度 応募状況
※合格 高倍率 一般児 男子22倍 女子24倍
【千葉県】2024年度 県立・市立一貫校 応募状況
2024千葉県県立/市立中高一貫受験合格倍率は東京よりも高倍率が続く!
【入学志願者数】
【千葉県立千葉中学校】
• 志願者数 550名
• 一次検査受検者数 540名
• 二次検査受検候補者数 320名
• 二次検査受検者数 296名
• 入学許可候補者内定数 80名
(参考)募集定員は80名
・千葉県立千葉中学校
【千葉県立東葛飾中学校】
• 志願者数 762名
• 一次検査受検者数 756名
• 二次検査受検候補者数 323名
• 二次検査受検者数 304名
• 入学許可候補者内定数 80名
(参考)募集定員は80名
千葉県立東葛飾中学校
各校の募集定員は80人。千葉中学校の一次検査受検倍率は6.8倍、二次検査においては3.7倍となりました。
また、東葛飾中学校の一次検査受検倍率は9.5倍、二次検査の倍率は3.8倍です。
両校とも応募者数は前年度よりわずかに減少しましたが、公立中高一貫校の人気は今後も継続して行くと思います。
千葉県立千葉中学校(所在地:千葉県千葉市)は千葉県初の県立中高一貫校。
学力だけでなく「学びのリテラシー」や「ゼミ学習」といったプログラムを通して、傾聴力や人間関係力、プレゼン力を養う教育が実践されています。
千葉県立東葛飾中学校(所在地:千葉県柏市)は、「千葉県立御三家」の一角とされる東葛飾高校の併設型中学校として2016年に新設されました。
一部の授業は高校の教員が行い、先取りよりも深度や発展を重視する教育方針で、アクティブ・ラーニング型の授業も多く実施されています。
市立稲毛国際中等教育学校
千葉市立稲毛高校附属中学校
2023・2024年全国の公立中高一貫受検39校受検倍率
■2023志願者数、志願倍率 受検者数 受検倍率
■2024志願者数 志願倍率 受検者数 受検倍率
■神奈川県5校/東京都10校(区立九段中除く)/千葉県3校/茨城県13校/広島県5校/長野県3校の2023・2024の2年間推移です。
※何と茨城県が13校で一番多く、各地域の県立高校普通科一番手校の下にこの4年間で附属中開設、狙いは将来の医者不足を解消する事も一因と言われている。
※全国で受検高倍率は首都圏でありながら対象校が少ない千葉県が飛び抜けて高難関・高倍率・高人気です。また、一次、二次試験制度もある。東京都は一次試験だけです。
♦県立東葛飾中学校 2023年 9.68倍 2024年 9.53倍
♦県立千葉中学校 2023年 7.05倍 2024年 6.88倍
【神奈川県5校】2024年度 受検者数 受検倍率
♦相模原中等教育学校 受検者数 838 受検倍率5.24倍 定員160名
♦平塚中等教育学校 受検者数 663 受検倍率4.14倍 定員160名
♦南高等学校附属中 受検者数667 受検倍率4.17倍 定員160名
♦川崎市立川崎高附属中 受検者数473 受検倍率3.94倍 定員120名
♦横浜サイエンスフロンティア高附属中 受検者数429名 受検倍率5.36 定員80名